こんにちは!今日も天気だ!転職だ!『求職転職.com』syunです!
さてさて、今日は主に企業の人事担当者さんに向けたお話です。
転職サイトの使い方と求人の出し方で大きく応募者数が変わりますよ!というお話。
ただ今回はあくまで概念的なというか大雑把なお話。
具体的に転職サイト等で求人を出している中での改善点を考えたいという方は別記事のこちらに書いてありますので、こちらもどうぞ!
では早速本題入っていきましょう!
欲しい人材は市場にいるのか?
いきなりですが、今あなたが(あなたの勤める会社が)欲しいとする人材は、転職市場に本当に要るのでしょうか?
転職サイトの営業時代、よく私は『これって魚釣りと同じなんです』と前置きしてお話をしていました。
今回もその例を元にお話をしていきます。
魚=人材、いけす=転職サイト、えさ=希望条件
簡単に言うと、例えばあなたの会社が欲しい人材を魚種で言えば「鯛(たい)」だったとします。
そして転職サイトを"いけす"だと考えてみてください。
あなたは鯛を釣りたいと思いAという転職サイトと言う名のいけすへ小さな小エビみたいな餌をつけて釣り糸を垂らしました。
ところが待てど暮らせど当たりはありません。
ようやく竿がしなった!とおもっても、釣り上げてみたら鮎(あゆ)がヒット。
あなたは心の中で『いや、、、鯛が良いのに。。。』とつぶやきましたとさ。
いけすを間違えると釣れない
先ほどの例を元にひとつずつ考えてみましょう。
今回の場合まず初めにして大きな間違いは、いけす(転職サイト)を間違えたことです。
あなたが欲しかったのは海水魚の鯛。でも釣れたのは淡水魚の鮎だった。
つまり、海水と淡水という大きな違いがあるいけす(転職サイト)の選択を間違えたのです。
ターゲットがいない転職サイトに求人出してもムダです!
改めて整理しましょう。
ここからはたとえ話なしで。
あなたが欲しかった人材の条件として、例えば「大型免許」が必須だったとします。
当然、どんなに応募が来たとしても大型免許を持っている人でなければ面接に呼ぶことはしないはずです。
残念ながら転職サイトでは応募を強制的に(システム的に)制限をすることはできないので、極端な話無免許の方でも応募はできてしまいます。
結果として、応募数は大量なのに欲しい人材は一人も来なかったという事が起こりえます。
しかし、そもそもその転職サイトの登録者の中に大型免許所持者はいたのでしょうか?
もっと言うと、あなたの会社で働ける(通勤範囲等の物理的なもの)方で、大型免許を持っている方が登録していたのでしょうか?
求人を出す前に、欲しいと思える人材が登録者として本当にいるのか?は絶対に確認しておきましょう!
母数が多い方が有利
ターゲットがいることが確認できたサイトで求人を出しても、応募者が増えなかったのはなぜでしょう?
以前もお話したのですが、各転職サイトはそれぞれに得意分野を持っています。
そのため、昨今は職種の専門性を押し出したサイトも登場しています。
大手の転職サイトは幅広くいろいろな求職者が登録しているので、先ほどの話でいうと大型免許を持った人も少なからずいるでしょう。
ただ、重要なのはその人数(母数)です。
例えば以下のような状況だったとしましょう。
転職サイト | 大型免許所持者 |
A社 | 3人 |
B社 | 30人 |
あなたならどちらに求人出すでしょう?
おそらくB社に出しますよね?
抽選の理論と同じで、ターゲットとなる母数が多ければ多いほど可能性は高まります。
ここには当然ほかの要因もたくさん絡んできます。
大きなところで言うと協業他社です。
A社を使ったときに100社で3人を取り合う状況では勝ち目が少ない。
B社を使ったときは3社で30人を取り合う状況でしたとなれば勝機はかなりありますよね。
各サイトの営業担当をしっかり使いましょう
私が営業時代、企業さんには電話で事前のアポを取る際に必ずどのような人材が必要なのかを事細かく聞いていました。
そしてサイトにターゲットが何人いるのかをグラフにまとめていました。
私ができていたとかではなく、これって必要な情報ですよね?だからお届けする。そんな感じでした。
でも、中にはこれをせず営業に行く他社もいました。
その代理店はどのランク?
私が勤めていた代理店はその転職サイトの代理店の中でも全国で数社しかない「トップパートナー」と呼ばれる代理店でした。
呼び名は割愛しますが、その下にいくつかのランクがあったのですが、最大の違いはこうした詳細なデータを公式に出せるかどうかです。
サイトに登録している個人情報(主に名前や性別、既婚/未婚など)は出せませんが、検索軸となる項目を絞り、サイト登録者が何ん人いるかを探せる、社内専用のポータルサイトのようなものが提供されていました。
また、同様の募集に対する類似事例をまとめられる機能もあり、例えば給与がどれぐらいで、掲載した時のサイズがどれぐらいだったら、4週の掲載で何人見たか?応募があったか?採用できたか?がまとめられているといった感じです。
とにかく採用は情報戦なので、代理店は厳しく選ぶのをおすすめします。
営業してきた担当者に「訪問までに、登録者数と内訳を知りたいからグラフにまとめてきて欲しいです。必須条件は・・・」と伝えてください。
その時に「それはできないです。個人情報ですので」ととにかく断られたら、ちょっとその代理店は弱いかもしれないです。
「大きな数字はお出しできます。例えば○○県までを含めた居住地で、希望職種として御社の職種を登録している人数とかであれば」と言われたら、おそらくミドルクラスの代理店さんでしょう。
実際は多分ですが、その条件を元に渉外担当と呼ばれる、転職サイトの本部から派遣される担当者に依頼をして「こういった人材何人登録か確認したいです」ぐらいな感じで聞いて、グラフにまとめてくるような感じだと思います。
「わかりました。具体的な年齢とか必須や希望の資格なんかも教えて頂けますか?」とかなり細かく聞いてくるようならトップパートナーの可能性が高いです。
そして最後に大きな違いとして、仮にデータが出せるとしてもその日数に大きな違いがあります。
実はトップパートナーは先ほども言ったように、本社と全く同じシステムを利用できるので、今すぐ作って持っていきます!ってことすらできますが、他のパートナーは渉外担当などに依頼をしてとなるのでかなり時間がかかります。
このあたり参考にしながら見極めてみてください。
ちなみに、大手三社(プラス数社)もこのデータは出せることが多いです。
現実を知ると展開は変わる
では私の経験から、実際の営業フローを交えてお話を。
私が新規営業でお伺いした企業さんに、訪問前に求人したい人材の詳細を聞いたところ。。。
20~30代 |
会社と同じ県内に在住(希望勤務地が同県内) |
給与額面総額25万円(通勤費別途支給) |
自動車普通免許(必須) |
税理士資格(必須/科目合格は認めない) |
実務経験3年以上 |
こんな条件で何人いるか教えて!と言われ、正直電話口で食い気味に「いないです!」と言いたくなるのをぐっとこらえて「かしこまりました!ありがとうございます!まとめて行きます」と電話を切りました。
いざ検索しても案の定、ひとりもいません。
そこで私がしたのが、この要件を最高の条件としたときに、どの条件を削るとどうなるのかをまとめました。
まずは年齢条件を撤廃した時。
これだけでは結果は変わらず0人
次に希望給与額を撤廃。
この条件でも0人。
そこで、この希望勤務地に税理士資格を持った転職希望者が何人いるのか?を検索。
すると7人いました。
普通免許を入れてると5人に減ったのですが、正直免許に関しては「登録するの忘れていました」みたいな方もいらっしゃるので、判断材料としては除外しました。
そして実務経験に関しても検索項目にありませんでしたので、出せないので除外です。
ざっとまとめると下記のようなデータになりました。
1. | 年齢制限なし | 税理士資格あり | 希望勤務地同県 | 7人 |
2. | 40代以上 | 税理士資格あり | 希望勤務地同県 | 7人 |
3. | 20~30代 | 税理士資格あり | 希望勤務地同県 | 0人 |
正直、これ以外にも希望勤務地が近隣県の方も出しました。
このデータを持っていざ行って話をしてみると・・・
『うーん。そうか。そんなもんか。じゃあいいよ』と3分で営業終了です。
でも帰り際に私から「他の媒体(転職サイト)の営業にも同じ条件で聞いてみてください。それを元にもしご興味がまだありましたらお話をさせてください」と言いその場を後にしました。
一週間後
私から「その後いかがですか?」とお電話をすると、『いま同じ条件で何人いるかを聞いてるわ。それ元に話したいから3日後に来てくれる?』と。
お約束の日にお伺いすると、『本来は見せてはいけないんだろうけど、君と話をしたいから正直に見せる』と言われ、データを見せられました。
詳しくは言えませんが他社はほぼ0人でした。
そして一言
頼む。一緒に解決してくれ
と、私に頭を下げていらっしゃる。。。
すぐに事情を聞くと、その方が独立して始めた税理士事務所。
近年の高齢化で後継者がおらず、このままでは事務所はこの先つぶれてしまう。
潰れてしまうのは自分が悲しいだけで済むのだが、その昔、何もわからない自分を育ててくれた人がたくさんいて、その人たちのおかげで今の自分がある。
自分も後世を育てることで恩返しがしたいと思い募集をしようと思った。
もちろんきれいごとだけではなく、実際問題自分も高齢になってきている中で、今の仕事量をこなすには限界が出てくる。サポートもしてもらいたい。
との本音をお話してくださいました。
現状に合わせた採用活動を
そこで私は改めて、今回は母数の可能性が高い転職サイトでやってみることを軸に話を進めていきました。
そして条件を、先ほど話してくれた本音(=現状)に合わせて求人票を作りました。
具体的には
税理士資格必須ではなく、科目合格者もOKと幅を広げる
年齢層は指定しない
給与が経験などによって変わることを明記
現状と理想と本音をすべて記事に書く
この4つを大筋に求人記事を作成し全部で8週間の掲載で契約をしました。
3週目に採用決定!
掲載から3週目。
先方から電話が来ました。
『採用決定!!来週月曜から出社してくれるって!』
と、大声の電話が来ました笑
本当に嬉しかった体験で、今も忘れることのない体験でした。
まとめ
あなたの最終目標は採用です。
そのためにまずは、市場にどれだけのターゲット求職者がいるのか?を確認することが大切です。
そして、現状を知ったうえでゴールに向けた戦略をしっかりと立てて進みましょう!
大丈夫!きっと良い採用ができますよ!