こんにちは!『求職転職.com』syunです!

今日のテーマは「固定残業代に気を付けよう!」です。

決して悪いことを言いたいのではなく、私が採用を担当していたころは社内の人間もこの言葉の意味を正確に把握し理解している人が少なかったです。

求人票にたびたび登場する「固定残業代」について今日は見て行きましょう

固定残業代とは

固定残業代とは、実際の残業時間に関係なく、一定時間分の労働に対して毎月定額の残業代を支払う仕組みです。

給与ではよく

「基本給25万円(固定残業代含む)」

といった形で表記されます。

(これだと本当はNG!後ほど説明しますね!)

残業って??

そもそも残業とは何でしょう?

労働基準法を基にすると「法定労働時間」と「時間外労働」に分けられます。

よく言ういわゆる「残業」というのは所定労働時間(定時)を超えて働いた時間のことを指してることが多いと思いますが、法律上の割増賃金の対象となる「時間外労働」は別の概念です。

労働基準法を見てみましょう。

1項 使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。

2項 使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。

引用:労働基準法32条

法定労働時間(労働基準法に定められた労働時間の定義)を超えて行う労働のことを「時間外労働」と呼びます。

固定残業代があるのはなぜ?

企業側としては人件費を的確に把握したいという思惑があります。

簡単に行ってしまうと(語弊があるかもしれませんが)お金の部分で、考えることを増やしたくないというのがあります。

事業収支においてはなるべく考えることを増やしたくない、事業の収支に集中したいというのもあり、なるべく多くの費用を固定的に考えたいというのが本音です。

それにより資金繰りの計画なども立てやすく、例えば銀行融資の際に話しやすくなるメリットが出てきます。

月によって残業時間が異なることはわかっているので、ある程度幅を持たせて固定的な金額にする方法として固定残業代が便利なのです。

また、従業員として働く側にもメリットがあります。

固定残業代は先ほどからお話している通り、残業をする前提で支払われるので、残業をしなかったとしても支払われます。

人の考えとして『残業してもしなくても貰えるなら、しない方がお得!』となりませんか?

それでいいんです!

結局は労使双方にメリットとなるのですが、残業しないに越したことはないし、残業が少ない会社である方が企業経営としては健全と見られます。

そうしたある種の「抑止」のための制度でもあります。

求人票で固定残業代をチェック!

ここまで固定残業代とは何かについてお話をしてきましたが、いよいよ求人票における固定残業代についてのお話です。

なぜ気を付けなければならないのか?もお伝えしますね!

まず冒頭にあった「基本給25万円(固定残業代含む)」という文言。

これ正確にはNGです。

実際私も求人広告代理店で求人票を作成する際ここは厳しくチェックされましたし、最終的に掲載後も内部監査でもしつこくチェックされる部分でした。

なぜ先ほどの書き方がNGか?

これ、正確に書かないといけないんです。

基本給25万円(固定残業代20時間分の5万円を含む)

固定残業が何時間分のいくら分なのかを明記しないといけないんです。

各求人媒体で厳しくチェックされる項目の一つなので、最近はあいまいな表記が無くなってきてはいますが、念のため何時間分のいくら分かはしっかりと確認をした方がいいです。

その意味をしっかりと理解して気を付けておく

今お伝えした時間と金額部分が明記されているかどうかはもちろん大事なのですが、その意味と内容もものすごく重要です。

例を出してみましょう

A.基本給27万円(固定残業代45時間分5万円を含む)

B.基本給25万円(固定残業代5時間分1万円を含む)

どちらの求人が魅力に感じますか?

感情的にはどちらであっても正解も不正解もないのですが、こうは考えられませんか?

Aの場合、固定残業が45時間分となると『それだけ残業が日常的にある会社なのかな?』と見えませんか?

一方でBの場合その視点で見てみると『5時間ってことはそもそもめったに残業がないのかな?』と見えますよね。

この視点で考えると私だったらBの会社に受かりたい!!と願ってやみません。

今度は金額視点で見てみましょう。

Aは基本給から固定残業代を差し引くと22万円

Bは基本給から固定残業代を差し引くと24万円

この二つの金額で比べるとBの方が基本給が高いことが分かります。

一般的にという言い方にはなりますが、基本給をカットしたり下げたりすることは企業ではかなり難しいです。

逆に固定残業代などのいわゆる手当てに属する金額というのは、結構変更が容易です。

そう考えるとBの会社の方が安定度が高そうに見ます。

やはり私はBの会社に受かりたい!!と願ってやみません。

まとめ

給与と手当の関係は事細かくチェック!

給与は転職でも就職でも大事な要素の一つです。

(私なんかは金額から見てしまう癖もあります)

給与と手当はしっかりとチェックをしておかないと、ある時突然「え~~~」と大声をあげることにもなりかねない大事な部分です。

基本給がいくらか?手当はどんな手当てがいくら分用意されるのか?をしっかりとチェックしましょう!

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